なんともいえない喪失感。
ずっーと憧れて来たMacBookを買ったのが、2010年の2月。
それまで使ったきたWindowsのパソコンが壊れてしまって。
わたしは結婚してからずっと外で働いた事はなく、専業主婦だったのだけど、だからというかなんというか、家電は何でも夫が良いというものしか買った事がありませんでした。
わたしの欲しい家電はデザインと使い勝手が優れているものばかりのために、価格が高かったりして、「使えれば良い」と考える夫に「でも」と言う事がなかなかできなかった。だってわたしが稼いだお金ではないんだものと思って。
別に言っても夫は絶対に反対するわけではなかったのかもしれないけれど、わたしがなんだかいいにくかったんですよね。
本当はそんなふうに思う必要など無いんだと、今はわかってるんだけど、ずっと小さな3人の育児で毎日が過ぎていくような日々を送っている時って、世界から切り離されたように感じたり、自分が非生産的な生活をしているように思えて来ちゃったりするんです。
2010年にパソコンが壊れたとき、わたしはアクセサリーを作ったり、クリスタルに関わる仕事を自分で立ち上げていて、少しだけど自分でお金を稼ぐようになっていたので、思い切って自分でMacBookを買いました。
夫には相談しませんでした。だって夫はパソコンをまったくやらないから。
たったそれだけの事でしたが、私にはすごいことでした。
こんなに高額なものを自分の判断で自分で買うのは、もしかしたら初めてだったから。
我が家にやって来た憧れのかわいいMacBook。やっとわたしはこれを使う資格を手に入れたんだ!とか思ってしまいました。(笑)
開けた瞬間になにもかもデザインに優れていて、何でもデザインをすごく重視しているわたしにとって、これは最高に幸せでした。(もちろん機能も重視していますが。)
これはわたしのものだよ!!!っていう感じ。(笑)
iPhoneも2009年からずっと使っていますが、それも似たような経緯で手に入れていました。
もともとわたしは機械があんまり好きでも得意でもなくて、使わなくても済んでしまうという感じでしたが、MacやiPhoneを手に入れてからは世界が広がりました。
そして、この夢のような機能(本当に夢のようという表現で間違ってません!)を搭載したかわいい機械を愛してきました。
「夢を手に入れていいんだ!」ということを、わたしはMacBookやiPhoneを通して知ったのです。
あの日からわたしの夢は実際に加速して実現し始めたと言っても過言ではないくらいです。
それでもわたしは、アップル社のことも、Steve Jobsのことも、ほとんど何も知らないに等しい状態でした。
Steve Jobsのプレゼンがすごくおもしろい、宣伝の仕方がセンス良くて大好き、製品がとにかく素敵、その程度のことしか知りませんでしたが、亡くなったニュースを聞いたときに「とんでもない天才、地球の財産が地球からいなくなってしまった」という喪失感を感じました。
亡くなったというニュースを聞いた日、いろいろネットで彼の事を書いた記事や動画をみました。
本当にすごい人だったんだな、素敵なひとだったんだな、世界を変えた人だったんだなと、一日感動したりショックを受けたり、心がものすごい勢いであちらこちらに揺れてしまいました。
もっともっと彼の作り出す世界を楽しみに待っていたかったし、楽しみたかった。
きっと世界中の人がそう思っているでしょうね。
マイケル・ジャクソンが亡くなったときの気持ちに似ているなぁと思います。
寂しいです。とても。
いつもワクワクするものを私達に自由に楽しませてくれた。
いつでも新しいものを見せてくれて、わたしたちはそれに驚き、子どものように純粋に楽しみ、同じ「時代に生まれて来た事に感謝しました。
あまりにも寂しいので、iPhoneの待ち受けをこの写真にしました。
そして、わたしにMacやiPhoneの良さをたくさん教えてくれて、一緒に買いに行ってくれた友人に久しぶりにメールして、その友人にも感謝の気持ちを伝えました。
彼女がわたしにプッシュしてくれなかったらわたしはMacBookやiPhoneに出会っていなかったかもしれないから。
この喪失感の中、わたしはSteve Jobsに感謝の気持ちを込めて、彼からわけてもらった夢を、自分なりに考えて、実現していこうと思ってます。
なんというか、ものを作る者として、恥ずかしくない人間でありたいなぁと思いました。
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