あれは何年前かな?4〜5年前にひょんなことからご縁がつづいているgakuくん。
彼はずっと、地元の福島で桜の木(倒木や折れた枝など)を拾い、それを彫ってフェザーのアクセサリーを作っていました。
彼の作る繊細で軽やかで優しいアクセサリーをわたしはとても気に入って、いくつか作ってもらっていました。
3月11日、彼は偶然東京に来ていて地震に遭ったのだそうです。
ご実家やご親戚は無事だったそうですが、お家が福島原発から20キロ圏内で、今も避難所での生活を余儀なくされているそうです。
彼も何度か地元と東京を行き来しているそうですが、立ち入り禁止区域の自宅にはいまだ戻れずにいます。
彼自身は結局東京に家を借りることができたのですが、今でもご家族を気遣って心配な日々だろうと思います。
震災直後、わたしは元気や気力を失っているだろうと、メールをしました。
やっぱり元気なかったです。当たり前ですね。そんなgakuくんがちょっと心配でした。
そして、
みたけさやかちゃんに「gakuくんのアクセサリー好きだし、応援したいから紹介して」と言われていたので、震災から2ヶ月以上が過ぎた頃に紹介しました。
さやかちゃんとわたしはgakuくんといろいろ話しをしました。
震災のこと、福島のこと、ご家族のこと、アートのこと。。。。
少しずつ笑顔が見えて来て、ちょっとホッとしましたが、アクセサリーを作るにも道具が実家にあるのだそうで、道具を揃えるところから始めなくてはとのことでした。
道具がなければ作れないものね。
「ずっと作る気持ちになんてなれなかったんですけど、でも最近は東急ハンズで道具を見たりちょっとずつできるようになってきたんです」という彼の目に光が差しました。
わたしとさやちゃんは、3月11日に偶然東京に持って来ていたのだという彼のフェザー作品の一部を見せてもらって、それをネックレスにしてくださいとオーダーしました。
偶然持って来てたなんてね。感慨深いですね。
それが今日届きました。
竹で出来た手づくりの箱を見たとき、gakuくんのアーティスト魂を見た気がします。
すごく素敵!
中からでてきたアクセサリーもまた、本当に素敵でした。
以前よりもあちこち進化していました。
ターコイズのビーズがついていて、嬉しかったです。
震災前に作られたフェザー部分を使い、震災後に新たな作品として生まれ変わったネックレス。
裏に名前を焼いてくれてあるのですが、日付が3.11になっています。
地震も、津波も、原発事故も、亡くなったひとびとや、悲しんでいる、苦しんでいるひとびとのことも、全部忘れない。決して負けない。そいう思いが込められてるんだなって思います。
お守りです。
原発をずっと以前から心配していたgakuくん。
その心配が現実になってしまったことへの悔しさと悲しみ、家族の中で自分だけが震災を免れた事への自己嫌悪、そういう葛藤で苦しんでいた時期もあったそうですが、今は支援物資の入っていた段ボールを作業台にして、また新たな制作に取り組み始めたそうです。
これから先の彼の作品は、きっと今まで以上のメッセージをともない、ぐんぐん羽ばたいていく事でしょうね。
近いうちに、一緒に展示会をできたらいいなと思ったりしてます。
だから、少しずつ、作ってくださいね(^^)
素敵なアクセサリーをありがとう!